Rock
素敵なロック
search
【洋楽】疾走感も切なさも!オススメのメロコア・バンド
最終更新:

【洋楽】疾走感も切なさも!オススメのメロコア・バンド

2020年代の今、メロコアという音楽ジャンルを耳にして皆さんはどのようなイメージを浮かべますか?

おそらく、世代によって浮かべるバンドも音も違ってくるかもしれませんね。

メロコア全盛期の90年代、ポップパンクや青春パンクなどが人気を博した00年代初頭、2010年代中盤以降のポップパンク・リバイバル……鳴らす音はバンドによってさまざまだったりします。

本稿では、その名の通りメロディックなハードコア、メロディック・ハードコアの略称として日本では定着した感のあるメロコアを中心として、派生とも言えるポップパンク系にも目を向けて、ベテランから2020年代の今注目を集める若手も含めて選出してみました!

もくじ

【洋楽】疾走感も切なさも!オススメのメロコア・バンド

All I WantThe Offspring

日本人のメロコア好きにとって、最も象徴的なバンドの1つと言っても過言ではないでしょう!

前身バンドの結成が1984年のことですから、まさに大ベテランと呼ぶにふさわしいオフスプリングは、アメリカはカリフォルニア州、オレンジカウンティにおける代表的なパンク・バンドであり、パンクの枠内をこえた記録的なセールスを誇る存在です。

1994年にリリースした3枚目のアルバム『Smash』がインディーズでありながらも1,300万枚を売り上げ、1999年に発売された『Americana』も1,100万枚という突出した商業的成果を収めているのですね。

「アハンアハーン」といったコーラスがあまりにも印象的なヒット曲『Pretty Fly(for a White Guy)』などは、メロコアに興味がなくても一度は耳にしたことがあるでしょう。

張りのある歌声がトレードマークのフロントマン、デクスター・ホーランドさんが博士号を所持している理系のインテリという異色の経歴というのも興味深いですね。

そんな彼らのサウンドはあくまでパンクを軸としたものであり、2020年代を過ぎた今もメロコアらしい疾走感が健在というのが最高にカッコいいのです。

まずは先述したアルバムを聴いて、気に入ったようであれば他のアルバムにも手を伸ばしてみてください!

KOH-1

First Dateblink-182

日本でも多くのバンドがヒットを飛ばし、メロコア全盛期と言える1990年代後半から頭角を現し、疾走パンクに留まらないポップなセンスで新たな時代を切り開いたのがblink-182です。

2000年代以降のポップパンク、エモといったバンドの多くが彼らの影響下にあり、ファンを公言するミュージシャンも多いですよね。

全裸で街中を疾走するMVでも有名な名曲『What’s My Age Again?』を筆頭に、当初は下世話なキャラクターが受けたという面もありましたが、先述したように彼らの音楽性は初期のメロコア的なスタイルにこだわることもなく、幅広い音楽性を武器とした柔軟なサウンドから生まれる素晴らしい楽曲の数々があったからこそ爆発的に売れたのです。

シーン屈指のドラマー、トラヴィス・バーカーさんが加入後の1998年にリリースして全世界で1,500万枚という特大ヒットを飛ばした『Enema of the State』や、同じく大ヒットとなった2001年の『Take Off Your Pants and Jacket』辺りからまずは聴いていただいて、直球メロコアな初期作品、オリジナル・メンバーでギタリスト兼ボーカリストのトム・デロングさんが脱退して以降のアルバムなどもチェックしてみましょう!

KOH-1

Don’t call me whiteNOFX

メロコアを好きになった方で、洋楽のメロコアのバンドやアルバムを探していて、その多くのリリース元が「Fat Wreck Chords」というレーベルであることに気付かれた方はいらっしゃるはず。

このファット・レック・コーズを設立したファット・マイクさんが在籍しているNOFXも、メロディック・ハードコアの先駆的な存在にして象徴的なバンドの1つです。

彼らに影響を受けたバンドは日本人も含めて数知れず、あのHi-STANDARDの初期の作品をファット・マイクさんのプロデュースを務め、ファット・レック・コーズからリリースされたという事実はぜひ知っておいて頂きたいですね。

彼らの影響力は、音に限らずパンク・カルチャー全般に広がっているものですが、ポリティカルな歌詞と激速なハードコア・パンクにメロディアスな要素を織り交ぜたスタイルは、まさにメロディック・ハードコアの王道と言えるものでしょう。

長いキャリアを持つバンドですから、いわゆるコンピレーション盤も出ていますが、マルチ・プレイヤーのエル・ヘーフェさんが加入して音楽性の幅が広がった1990年代の作品、エピタフ在籍時の1992年リリースの『White Trash, Two Heebs and a Bean』や、1997年作『White Trash, Two Heebs and a Bean』辺りから聴いてみては?

KOH-1

American JesusBad Religion

大御所中の大御所、このバンドがいなかったらメロコアという言葉が日本の音楽ファンの間で定着することもなかったのでは?

アメリカが誇るパンク・バンドの重鎮であり、多くの後続のバンドから惜しみないリスペクトを受け続けるのが、1980年に結成されたバッド・レリジョンです。

荒々しいハードコア・パンクに哀愁漂うメロディを取り入れ、疾走しながらも叙情性を感じさせるサウンドを作り上げた彼らの功績はとてつもないものがありますよね。

さらに、ギタリストのブレット・ガーヴィッツさんは多くのメロコア・バンドを輩出した名門エピタフ・レコーズの社長であり、そういう意味でもバッド・レリジョンの歴史をたどることが、そのままメロディック・ハードコアの歴史を知るのと同義と言えるでしょう。

フロントマンのグレッグ・グラフィンさんは、オフスプリングのと同じく博士号持ちのインテリというのもおもしろい。

そういった経歴もあり、思慮深く時に難解な単語を駆使した独創的な歌詞も特徴的で、彼らが孤高の存在である理由はそういった点からも伺えるのです。

40年以上に及ぶ彼らの歴史の中でこれぞ、というアルバムを選ぶのは難しいですが、まずは1988年の名盤サード作『Suffer』と、メジャー第一弾となった1994年リリースの『Stranger than Fiction』辺りを聴いてみてください!

KOH-1

Turnpike GatesLifetime

アメリカはニュージャージー州出身、東海岸メロディック・ハードコアの偉大なるバンドであり、いわゆる1990年代のエモコアを語る上でも欠かせない存在、それがライフタイムです。

高いセールスを記録したとか、誰もが知る曲を作り上げたとか、そういった世界とはまるで無縁のバンドではありますが、彼らの影響を公言するミュージシャンも多く、日本でも熱心なファンがいることもあって、再結成を果たした後に初来日を実現させているのですよ。

そんなライフタイムは1990年に結成され、1993年にはデビュー・アルバム『Background』をリリース。

続く1995年の『Hello Bastards』から東海岸らしい哀愁と蒼い疾走感、抑えきれないエモーションが炸裂したLIFETIME節が芽生え、1997年の大傑作『Jersey’s Best Dancers』で1つの頂点を極めます。

残念ながらその年に解散してしまいますが、その後のメンバーはKid DynamiteやPaint It Blackといったハードコアパンク・バンドで活躍。

2005年に先述したように再結成を果たし、2007年にはセルフタイトルの素晴らしいアルバムをリリースしました。

彼らの音を気に入った方は、ぜひ彼らの作品をリリースしていた名門インディーズ・レーベルJade Treeの他のカタログなどにも目を向けてみてくださいね。

KOH-1

OversteppingBelmont

2014年に高校生だったメンバーで結成、現在のポップパンク・リバイバルにおいて注目を集めているイリノイ州はシカゴ出身のバンド、ベルモント。

2018年にMutant League Recordsよりリリースされたセルフタイトルのデビュー・アルバムは、インディーズのリリースながらビルボート・チャート200位内にランクイン、メロコア的な疾走感やポップパンクらしいキャッチーなメロディはもちろん、なかなかテクニカルなギターや手数の多いドラムスを軸とした練り上げられたバンド・アンサンブルは若手とは思えない完成度の高いサウンドであり、ヒップホップやプログレなどからの影響を受けたという若いミュージシャンたちの柔軟なセンスが魅せる音楽性が実にカッコいいのです。

そんな彼らは現在多くの人気バンドが所属する「Pure Noise Records」と契約を結び、2022年3月にはより幅広い音楽性を手にしたセカンド作『Aftermath』を発表しています。

ポップパンク~メロコアの「今」を知りたい方も、覚えておいて損はないバンドですよ!

KOH-1

続きを読む
続きを読む